【第17回】ロータス博士のWinActor塾~クリップボード
「クリップボード」とは
今回は基本ノードの「クリップボード」についてご紹介します。

私たちはパソコン操作で「コピー(Ctrl+C)」「切り取り(Ctrl+X)」「貼り付け(Ctrl+V)」を
よく使うじゃろ。
では、コピーした文字、画像はどこに記憶されているのか?
貼り付けようとした文字や画像を、どこから呼び出すのじゃろうか?

クリップボードはパソコンなどの中にある、一時的にデータを保存しておく場所を指しておる。
[スタート] > [設定] > [システム] >「クリップボード」で機能を見ることができるが、
WinActorでは「一時的にデータを保存する場所」としてだけ覚えておけばよいじゃろう。
最後に「エミュレーション」と「クリップボード」の組み合わせのシナリオを用意しましたぞ。
「クリップボード」のプロパティ設定
「クリップボード」ノードは、変数からクリップボードへ値を設定します。また、クリップボードの値を変数に取得することができます。
●ボタンを選択します。
●プルダウンより、クリップボードに貼り付ける文字列を「変数」または直接文字列を設定します。
<直接文字列を設定>
<「変数一覧」より文字列が設定されている変数を設定>
クリップボードに取得されている文字列を変数に設定します。
●ボタンを選択します。
●取得結果に格納先となる変数を設定します。
Excelの値取得による「クリップボード」と「エミュレーション」

さて、ここで「【第13回】ロータス博士のWinActor塾~エミュレーション」を覚えておるかな?


「エミュレーション」ライブラリはキーボード、マウスによる操作でした!

そうじゃ。
キーボード操作の「Ctrl+C」「Ctrl+V」、マウス操作の右クリックによる「コピー」「貼り付け」・・など
「エミュレーション」ライブラリでもPCのクリップボードの操作ができるのじゃ。

ただし!
「Ctrl+C」は書式もコピーしてしまう。貼り付けるときは気を付けるのだぞ。

Excelの値を他で使用したい場合は、「Excel操作(値の取得)」を使用し変数に格納後、
「クリップボード」ノードを使用するのも一つの手じゃ。
次の実践!が参考になるかもしれん。
実践!「クリップボード」と「エミュレーション」で「乗換案内」に文字列を設定する
「【第15回】ロータス博士のWinActor塾~IE操作 値の設定編」では、
「出発」「到着」の設定を基本ノードの「文字列送信」を使用して設定しました。

2020年7月10日
IE(インターネットエクスプローラ)での値の設定方法の中で
「文字列の設定(IE)」と「リスト選択(IE)」についてご紹介しています。
今回は「クリップボード」ノードと「エミュレーション」ライブラリを使って設定してみましょう!
やりたいこと
・「出発」「到着」のテキストボックスに「クリップボード」と「エミュレーション」を利用して文字列を設定する
Excelから取得する「出発」「到着」の内容を格納する変数を用意する
①「Excel操作(値の取得2)」
Excelファイルよりセル「A2」の値を取得する。
➁「クリップボード」
Excelより取得した「出発」の変数を設定する
➂「エミュレーション」
「Ctrl+V」で「乗換案内」の「出発」項目に貼り付ける
④「エミュレーション」
「Tab」キーで「出発」項目を確定し「到着」項目へ移動させる
➄「Excel操作(値の取得2)」
Excelファイルよりセル「B2」の値を取得する。
⑥「クリップボード」
Excelより取得した「到着」の変数を設定する
➆「エミュレーション」
「Ctrl+V」で「乗換案内」の「到着」項目に貼り付ける
⑧「エミュレーション」
「Tab」キーで「到着」項目を確定し移動させる

どうじゃった?
このように、WinActorは1つの処理をするにもライブラリがたくさん用意されているため、多様な作り方ができるのじゃ。
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