【第106回】ロータス博士のWinActor塾~csvからの変数値設定Ⅰ

ワシ、気付いてしまったんじゃ。

博士!開幕からどうしたんですか?

これまで変数については丁寧に解説してきたつもりだったのじゃが
外部ファイルから変数に値を読み込む方法について伝えてなかったのじゃ。

そんな方法あったんですか!?
僕今まで普通に初期値に入れてましたよ。
どうしてくれるんですか!

いやいや、これを使わないといけないという話ではないぞ。
今まで通り初期値で問題ないのじゃ。
ただ知っておくと便利なときもある、ということじゃよ。

なんだそっかあ。じゃあ早速教えてください!
僕は別名スポンジって呼ばれてますからね。なんでも覚えますよ!

よし!では張り切っていこう!
変数値を設定するライブラリ
csvファイル→変数値
csvファイル→変数値ライブラリは、外部のcsvファイルから値を読み込んで
WinActor上に作成済みの変数の値に格納します。
ノードは以下の場所に格納されています。
NTTATライブラリ > 03_変数 > 01_csvファイル読み込み > csvファイル→変数値
プロパティは次のようになっています。
「csvファイル名」には、csvファイルのパスを指定します。
後述しますが、csvには変数名と変数値をセットで入力しておく必要があります。
「行数」には、見出し行を除いて値を入力している行の番号を設定します。
「見出しの重複」では、見出し行に入力した変数名が重複している場合の挙動を選択します。
設定例とcsvの準備
まずはWinActor側のシナリオに変数を作成します。今回は以下のように変数を用意しました。
続いてcsvを作成しましょう。
csvファイルはExcelから簡単に作成することができます。
先頭行(1行目)に、WinActorで作成した変数名と同じ名前を入力します。これを見出し行と呼びます。
2行目以降には変数に格納したい値を入力します。
図のように入力できたら、csvとしてファイルを保存しましょう。
Excelで「名前を付けて保存」から、ファイルの種類を「CSV(コンマ区切り)」で保存します。
これで必要なデータの準備ができました。
ではWinActorに戻り、プロパティを埋めていきます。
「csvファイル名」に、作成したファイルのパスを入力します。
「行数」は見出し行を除いた値を入力する必要があります。
先ほど作成したcsvを見ると値を入力したのは2行目でしたが、見出し行を除いて1行目とみなします。
「見出しの重複」は、見出し行に同じ変数名を複数入力した場合にエラーとするかどうかの設定です。
許容するを選択した場合、重複のあった列の一番右のものが使用されます。

実際使う場合は、同じ変数名が重複するパターンはほぼ入力ミスじゃから
「許容しない」を選択する場合がほとんどじゃな。
実行結果
それでは実行してみましょう。
変数の現在値を確認するため、待機ボックスで一時停止して中身を見てみます。
結果はこのようになりました。
見出し行に入力した名前と、WinActorで作成した変数名が対応して値が入力されたことがわかります。
変数値の行を複数入力する
csvファイルの修正
変数値を複数設定しておくこともできます。
先ほど作成したcsvファイルを修正して確認してみましょう。
博士の行も追加してみました。
この場合も変数名は先頭の1行目(見出し行)のみの入力となり、変数値だけを下に追加していきます。
プロパティの修正
この状態で動かしてもエラーにはなりませんが、結果は変わりません。
変数値として使用したい行を変更していないからです。
ではプロパティも修正して、博士のデータが使用されるようにしましょう。
博士のデータを追加した行は、見出し行を除くと2行目でした。「行数」を「2」に変更しましょう。
実行結果
実行してみると、変数の中が変化しましたね!
変数値を設定するcsvにはこのようにして複数の値をまとめて保存しておくことができます。

変数の値を外部に保存するというのは、なかなか使えそうな機能じゃな。
例えばWinActorの操作ができない、権限がないといった人にも
Excel上で設定値を入れてもらえたりするわけじゃ。

なるほど・・・!それは確かに便利かもしれませんね!

気を付けて欲しいのはパスワードじゃな。csvはマスクができないから見えてしまう。
パスワードが必要なシナリオでは必ず初期値として持たせてマスクをかけるようにの。

さすがにそこまで万能じゃないか!
でも外部ファイルで管理できるのは何か可能性を感じますね!

うむ。次はこの機能の応用編じゃ。
せっかくじゃからバッチリ使いこなせるようになってしまおう!

おお、次回があるんですね!楽しみです!

それではまた次回!
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