【第66回】ロータス博士のWinActor塾～シナリオ名のバージョン表記

シナリオファイル名のバージョン番号

バージョン番号とは

シナリオファイル名には、任意の名前の後ろに番号を付けて管理することができます。

見た目にわかりやすくするという効果もありますが、WinActorはこれをバージョン情報として認識してくれます。

シナリオファイル名の後ろに付けるバージョン番号は、ピリオド区切りの3つの数字で

メジャー、マイナー、リビジョンの順に表します。

例：ロータス君のイケてるシナリオ.1.2.3.ums7

この場合、メジャーバージョンは1、マイナーバージョンは2、リビジョンは3になります。

バージョンの考え方

そもそもメジャー、マイナー、リビジョンとは何でしょうか。

私たちの身近にあるアプリケーションにもバージョン番号はありますが

その番号の意味はわからないという方がほとんどかと思います。

WinActorで採用しているメジャー、マイナー、リビジョンの3つの番号の組からなる表記についてはある程度汎用的な考え方が存在します。バージョンの上げ方について、基準を次に示しますので参考にしてみてください。

大幅な変更がある場合や、これまでと同様の使用方法が保証されない場合、

ある機能が削除されるなどして過去のバージョンとの互換性がなくなる場合に変更する。

UIの全面的な改変で利用者側が変更に対応する必要がある場合などもこれに該当する。

シナリオをそのまま実行することができなくなるような変更を加えた場合にバージョンを上げるとよい。

互換性のある変更を表します。単純に機能が増えたり、使用する際の条件が緩和されたりした場合に変更する。

例えば、シナリオの実行はこれまで通りできるが、メールで通知されるように改良を行ったなど。

利用者側がこれまで通りの使用方法で動作する場合にバージョンを上げるとよい。

バグの修正など、軽微な変更を表します。

仕様の修正が含まれない変更であるため、動作自体に違いはなく、利用者側も特に気にする必要がない。

通常、リビジョンがアップするほど不具合が減り、安定した動作をするようになります。

どうかな？是非ルールを決める際の参考にして欲しい。

ちなみに、メジャーバージョンは基本的に1からスタートするのじゃ。

ここが0の場合はベータ（試用段階）で、今後大幅な変更があることを示すぞ。

シナリオの名前をこんなにしっかり考えたことないですよ。

バージョン番号なんてものがあったとは。

お主はバージョン番号より先に直すところがあるがのう。

え？

シナリオ呼び出しでのバージョン指定

シナリオファイル名の後ろにバージョン番号を付けて保存しておくことで

「シナリオファイル呼び出し」ノードでバージョン番号を使った指定ができるようになります。

プロパティのシナリオファイル名を入力する際、次のようにバージョン番号の一部または全部を省略できます。

省略例：

サンプルシナリオ.1.2.3.ums7

サンプルシナリオ.1.2.ums7

サンプルシナリオ.1.ums7

サンプルシナリオ.ums7

バージョン番号指定時の優先順位

シナリオファイル名と指定されたバージョン番号が一致するシナリオが複数ある場合には

次の優先順位で開くシナリオファイルを決定します。

拡張子による優先順位

バージョン番号以外にも、シナリオファイルを指定する際には拡張子を省略することができます。

指定されたフォルダ内に、拡張子の異なる同名のシナリオファイルが複数存在する場合は

次の優先順位で開くシナリオファイルを決定します。